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  ある日突然、警察から電話がかかってきて任意出頭するようにと言われたら、あなたはどうしますか。心当たりがあってもなくても、動揺してしまうことと思います。


 刑事訴訟法第1981項但書きには、取調べについて、「被疑者は、逮捕又は勾留されている場合を除いては、出頭を拒み、又は出頭後、何時でも退去することができる。」と規定されています。

 この規定によれば、法律上任意出頭に応じる義務はないことになりますから、行かないという選択肢をとることもできますし、行ったとしても途中で帰ることもできるということになります。 しかし、それはあくまで法律上はそうなっているというお話です。被疑者が任意出頭を拒み続けていると、罪証隠滅のおそれや逃亡のおそれがあると判断され、逮捕状が請求されてしまうということもあり得るのです。

 取調べに応じてしまって虚偽の自白がとられてしまうことは何としてでも避ける必要がありますが、場合によっては任意出頭に素直に応じた方が良いこともあります。

 このように、任意出頭に応じるべきか否かについては大変慎重な判断を要しますので、一度専門家である弁護士に相談されることをおすすめします。

 また、取調べの際に作成される供述調書の内容を後から覆すのは難しいケースも多くありますので、取調べに応じるとしても、何も知らないまま行くのではなく、弁護士から適切なアドバイスを受けてから行くことが非常に重要です。



 刑事事件については特に早めの対処が必要です。少しでもご不安なことがあれば、どんなことでもご相談ください。

名古屋丸の内本部事務所 西村 綾菜